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2018年06月号

放送改革論議の誤解を解いて未来を目指す…「20XX年テレビの行く先 ~放送改革論議はどこへ向かうか?」レポート 〜関根禎嘉連載・メディアイベント右往左往《第18回》〜

2018年07月09日 19:14 by sknsdys

6月25日(月)に角川アスキー総合研究所主催のセミナーが開催されました。登壇は画像の4氏。モデレーターはもちろん境治氏です。

この数カ月、停滞と混乱、そして収束といったプロセスを辿ったかのように見える、放送改革をめぐる論議が当事者の声も交えて整理された2時間となりました。

 

 セミナーの前半(パート1)では、この論議をとりまく状況と経緯が整理されました。「放送を巡る諸課題に関する検討会」が15年11月に発足した一方、内閣府の規制改革推進会議が16年9月にスタートしました。境氏が「このバックボーンにSociety5.0がある?」と聞くと、規制改革推進会議投資等ワーキンググループ座長の原英史氏は「その通り」と答えます。「『投資等ワーキンググループ』は『その他』ワーキンググループ。遠隔医療など放送以外も議論をしている。(Society5.0によって)AIやIoTなどで電波が必要になる。2020年は大きなターゲット。Society5.0が実現するのは2040年ぐらいだと思うが、2020年には東京五輪の動画の配信などでデータ量が増える」(原英史氏)

 拙稿でも触れましたが、諸課題検での議論の流れが変わったのが2月。そして、3月15日には政権が放送法4条撤廃を検討しているなどの共同通信によるスクープが、次いで22日にはNHK以外の放送関係の規制をほぼ全廃する方針という、より”過激”な内容の報道 がありました。境氏がなぜこのような2段階の報道になったかを、記事を書いた原真氏に尋ねると、「単に元になる文書の入手タイミング」とのこと。原真氏は自身が用意した資料に基づいて解説します。「昨年11月に規制改革推進会議が第二次答申を出し、今年になって安倍首相の放送についての発言が相次いだ。3月9日の日テレ大久保社長との会食で初めて放送改革の具体案について話をしたと認識。資料『放送事業の大胆な見直しに向けた改革方針』は私が見たものと同じもの。ロードマップがわかりやすい。放送側だけにある規制を撤廃。ハードソフト分離。放送のみ認められている著作権処理の例外の通信への拡大。これを広げていくとNHK以外の放送は不要になる。ネットでの同時配信が前提になるが、放送波以外で放送を見る人が増えれば放送波はいらなくなる。放送はオークションで割り当て。NHKだけは放送として残す。これにいつまでに立法ということが書いてあるので私が記事を書いた。これに民放は反発し、自民党の中でも岸田政務調査会長が意見。この規制改革推進会議の議論とは別に、水面下で3月31日、安倍首相が巨人戦の開幕戦に招かれ試合を見ながら渡辺恒雄氏とずっと話をしていた。このあと、政府案を事実上撤回した」(原真氏)

 総務省や内閣府を舞台に会議が進んでいるところに首相官邸からの情報がスクープされ、規制改革推進会議の第三次答申には放送法4条撤廃が入るかもしれないという話も取り沙汰されていました。この流れと規制改革推進会議はどう見ていたかが非常に気になるところですが、原英史氏は「一切絡んでいない」と断言。「NHK以外を一切やめさせるというふざけた議論はしていない。(原真さんには)正確に話していただいたが、一部には規制改革推進会議で4条撤廃の議論をしたとか、安倍首相周辺に経産省関係者がいて議論していたとか言われたが、私も経産省出身だが、そういったことは一切ない」(原英史氏)

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