テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2018年06月号

放送局は着々と通信との連動サービスを進めている〜荒野幸一が見て考えたCMT〜

2018年06月26日 09:55 by sakaiosamu

Introduction
今年も開催されたコネクテッドメディア東京。そのレポートをフジミックの荒野幸一氏にお願いした。荒野氏はMediaBorder購読者が参加できる勉強会「ミライテレビ推進会議」の古参&常連メンバーだ。仕事上の必要もあって、数多くのセミナーや展示会に足を運んでいるので前々から原稿を書いていただこうと考えていた。コネクテッドメディア東京はその良い機会として、初めて書いてもらった次第だ。実際に仕事として放送と通信の融合に関わる同氏の視点は、みなさんにとっても参考になると思うのでどうぞお楽しみください。 

書き手:株式会社フジミック 荒野幸一氏

放送と通信の融合を考える展示会

 今年も「コネクテッドメディア東京」が幕張メッセで開催され、143,806人(併催イベントとの合計・主催者速報値)が来場しました。Interopという今年で25回目を迎えるICT系技術展の併催イベントで、実行委員会は放送局各局の技術幹部を中心に構成され、実行委員長はTBSホールディングスの本間康文氏です。

 本誌メディアボーダーの大きなテーマでもある「放送通信融合」の展示会として、放送局の通信側での取組を支える企業が出展し、放送局自らも「ブロードキャスターズイノベーション」のコーナーにブースを構えて施策の紹介を行いました。

 私自身「マルチスクリーン型放送研究会」の会員社の社員ですので、説明員としてブースに立っていたのですが、初日が終わった夜に境さんからメッセンジャーで「技術の視点でCMTのレポート書いてくれない?」とご依頼を頂きました。

 実は、最初の感想は「こりゃ困ったな。。。」というものでした。何故なら、配信基盤のJストリームさん、CDNのAkamaiさん、360°映像のジョリーグッドさん、映像伝送のユニゾンシステムさん、AIソーシャル分析とAIアナウンサーのスペクティーさんなど、普段からあちこちの記事で取り上げられている企業さんについては、技術に興味のある方は社名を聞いただけで最新の取り組みまでご存知でしょう。また、提供されるサービスの多くがクラウド化され、毎週のように新しいサービスがニュースになる近年は、Interopに限らず従来の展示会が本来持っていた「新製品のお披露目」という役割はすっかり鳴りを潜めています。

 とはいえ、せっかく頂いた機会ですから放送局の展示ブースを見ながら「放送通信融合の現状」について考えていきたいと思います。 

テレビの未来を体感させる放送局の展示

 まず、放送局のネット施策としてもはや老舗の感があるのがMXテレビの「エムキャス」です。番組の配信基盤と通販との連携でスムーズな商品購入まで可能になっており、番組のマネタイズのトライアルとしては興味を引くところです。 

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

それならば、視聴率競争とは何なのだろう?〜在京キー局第二四半期決算より〜

2018年11月号

テレビの価値は測り方と売り方で高められる〜インテージフォーラムより〜

2018年11月号

CEATEC JAPANセッションからピックアップ〜関根禎嘉連載・メディアイベント右往左往《第21回》〜

2018年10月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2018年11月号

2018年も秋が深まりはじめた。どんよりして薄寒いように思える。だがこの重...

2018年10月号

メディアの変化は加速し、嵐のように迫っている。どんな嵐が起こるのか?嵐が去...

2018年09月号

メディア維新とでも呼ぶべき動きがいま、静かに巻き起こりつつある。それはメデ...