MediaBorder読者のみなさんなら株式会社TVer誕生のニュースには驚いたことだろう。5月30日付けの以下の記事は多くの人に読まれた。
そしてこの7月1日、プレゼントキャストが株式会社TVerに名称変更するとともに代表取締役社長に龍宝正峰氏が就任。他の役員も今回大幅増資を実施した在京キー局からの面々が名を連ねた。また2019年8月に株式会社HAROiDから分社化して生まれた株式会社YourCastの、株式会社TVerTechnologiesへの名称変更も併せて行われた。
そこでMediaBorderでは龍宝新社長に取材をお願いしたところ、快諾いただけた。コロナ禍のご時世なのでZoomを通じたリモート取材となったが、気さくな龍宝氏はあけすけに語ってくださった。インタビューの内容を、できるだけそのまま読んでいただこうと思う。龍宝氏がTVerに賭ける熱い想いをお伝えしたい。リモートとは言え龍宝社長は出社しており、オフィスから質問に答えてくれた。かなり長いので前編・後編に分けて掲載する。
株式会社TVer誕生への道のり
境(以下、S):去年のYourCast設立の時、これはTVerの株式会社化の伏線なのだろうと思ったんですけど、それから10ヶ月、どんなドラマがあったのでしょう?
龍宝社長(以下、R):YourCastの設立は違う発想でやってたんですよ。YourCastはテレビの視聴データをどうするかを検討し、旧HAROiDさんのリソースを使わせてもらう形で立ち上げたもので、リアルテレビの視聴データの活用をする役割でプレゼントキャストの子会社の形で誕生しました。
S:なるほど。
R:一方TVerをどうするかは別の発想で議論をしていました。踊り場的な状況になってしまっていたので、何かを変えないと、というところからの議論で、新会社を立ち上げることもアイディアの一つとしてあったくらいです。議論を進める中で、この形に落ち着いたというのが、正直なところです。
S:その議論からきっと龍宝さんがリーダーシップを取ってらっしゃったのでしょうね?
R:リーダーシップを取ったかどうかはともかく、考えろって言われたもので(笑)。結構時間かかっちゃったとは思いますが、去年のGWぐらいからミーティングを始めました。
S:そこから1年はかかったということですね。
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