テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2020年06月号

テレビは面白いほうがいいのか、コロナでわからなくなってきた〜インテージ調査より〜

2020年06月29日 15:51 by sakaiosamu


画像はScreens2020/06/26記事より

6月26日のScreensに「テレビ機器への接触時間は増加傾向に!インテージ「コロナ禍におけるテレビ利用の分析レポート」を発表」と題した記事が掲載された。MediaBorder読者なら読んだ方も多いだろう。インテージが持つテレビメーカーの視聴ログの分析と、一万人規模のWEB調査を併せたレポートの解説記事だった。

コロナ禍でテレビの使い方がどう変化したかを詳細にわかりやすく調査分析したものだ。大まかな筋としては、コロナで在宅生活が続いてテレビ放送の視聴が増え価値が見直されたのとともに、動画配信サービスが大きく普及した、というものだ。

私たちの生活実感と照らし合わせても大きく頷ける内容だ。テレビ放送も動画配信もよく見るようになった。

ここではさらにデータを見て気づいたこと、気になったことを掘り下げたい。

大きく前に出てきたNetflix

1点目は、動画配信サービスの中でどこが優勢か見えてきたことだ。この図は同じレポートの一部をこちらで赤線を引いてお見せするものだ。

YouTubeとAmazonプライムが圧勝なのはこれまで通りとして、私が注目したいのがNetflixだ。Amazonプライム以外の有料動画サービスはこれまでどんぐりの背比べだったし、その中ではHuluが抜きんでていた。それが去年Netflixが「全裸監督」などで大きく前に出てきた感があった。会員数も300万を超えたと言われた。

一方Huluは200万を超えたあたりで会員数の情報があまり出なくなった。

ここではHulu335に対しNetflix466だ。1万人調査の中の数字として相変わらずどんぐりの背比べとも言えるが、噂されている会員数の差に当てはまる数字だ。

Neflixは数多ある動画配信サービスの中で一歩前に出たのだ。今の空気だと「まあそんなところでしょ」と思うかもしれないが、5年前に彼らが上陸した時、日本で成功するはずがないと言ってのける人は多かった。それから数年は、伸びてるんだか伸びてないんだかはっきりしなかった。はっきり伸びてきたから彼らも「300万」の数字を口にしたのだろうが、それは一時的なものではなかったのだ。最近も「愛の不時着」を話題にする人が目に見えて多い。

Huluはじめ日本のテレビ局が運営する配信サービスもコロナで伸びてはいるものの、Netflixの躍進がはっきりしてきたことは注目したい。

もうひとつ、ディズニーデラックスとParaviがほぼ同じなのも注目したい。コロナであれだけ過去作を集中放送して、Paraviも「やっと存在感を示した」ところだが、あまり目立ってなかったディズニーデラックスと同じ位置にようやくついた程度だ。そしてディズニーはDisney+になってもっと躍進するだろう。

Hulu以外が今後置いてきぼりにならないかが心配だ。

テレビは情報なのか、面白さなのか

もうひとつ、インテージのデータから考えたくなったのが、コロナはテレビの役割に変化をもたらしたかもしれない、ということだ。

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