※グラフは、日本映画製作者連盟の発表データより筆者が作成
前年比ダウンと言うより高水準をキープと見るべし
昨日1月29日、日本映画製作者連盟が「日本映画産業統計」の2018年の集計結果を発表した。詳しくは、連盟のWEBサイトを見てもらいたい。
このデータは毎年この時期に連盟が発表するもので、筆者はロボット在籍時から毎年追ってきた。上のグラフは、2001年以降のデータを映画興行収入全体(緑線)、邦画(青線)、洋画(赤線)に分けて折れ線グラフにしたものだ。
まず緑色の線、興行収入全体は2225億円で前年比97.3%。入場者数も約1億6千9百万人で、前年比97%だった。3%下がったので良くないみたいに思えるが、グラフを見ればわかる通り、一時期より高水準を維持している。2010年に「アバター」が3D旋風を巻き起こして2000億円市場を2200億円にレベルアップした。2011年に震災で落ち込むがその後回復。2016年には「シン・ゴジラ」と「君の名は。」のメガヒットで再び2200億円台を取り戻した。だから今年の数字は「下がった」というより、「高水準を維持した」と受け止めるべきだ。実際、発表時の会見でもまったく暗い調子ではなかったようだ。
グラフを見ると確かに、昨年とほとんど同じ数字に見える。現状維持と見て間違いない。だが中身はいろいろ面白いポイントがある。それをじっくり解説しよう。
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