テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2016年05月号

テレビ局の決算資料から、グラフを作成してみたら、微妙な動きが見えてきた

2016年05月16日 16:49 by sakaiosamu

先週後半、在京キー局各局が決算発表を行った。各局丁寧な発表会資料を作成して公開するので、経営情報がかなり細かにわかる。その数字を並べて、マイナビニュースが気になる記事を出していた。

→日テレがフジを抜いて民放テレビ局売上トップ - 2015年度キー局決算発表

日テレの絶好調ぶりとフジの悩ましい状況がよくわかる記事だ。

よく、テレビ局の決算資料を見て、勘違いする人がいる。いまは各局ホールディングス体制をとっているので、発表で最初に出てくる売上高などはグループ全体の数字だ。そして局によってグループ体制は大きく異なる。フジテレビの属するフジメディアホールディングスは扶桑社などの出版社やクオラスという広告代理店までかなり多様な企業がグループに入っている。一方日本テレビホールディングスは放送や番組関係の企業がまとまっており、日テレをぎゅっと核にした企業体だ。だからグループ同士の売上高を比べてもあまり意味はない。

マイナビの記事はその点を踏まえて、各グループではなく、テレビ局単体の売上利益を比べての記事だ。比較のやり方としてはまっとうなものと言える。

マイナビの記事を見て、フジテレビは三冠王を奪われてもう5年も経つのに、売上高の逆転はようやくこのタイミングなのかと感じた。そこでこの原稿では、先週の決算発表から見える数値をグラフにしてみて、その背景を考えてみたい。

まず、視聴率の推移だ。三冠王の基準は、前日・ゴールデン・プライムの3つの数字だが、ここではもっとも視聴率の激戦区となるプライム帯の数字をグラフにしてみると、こうなった。

フジテレビ関係者にはつらいグラフになったかもしれないが、三冠王を2011年度に奪われたあと、かなり急激なペースで下がっている。他の局も傾向としてはやや下がっているのがわかる。このところ言われるHUTの漸減傾向がひと目でわかるだろう。

ただ、よくよく見ると日テレは”あまり変わっていない”のがわかるだろう。TBSは2015年度になってクイっと小幅ながら上がっている。テレビ東京はグラフの下のほうで”ふんばって”おり、他の局との差がじわじわ縮まっているようだ。

ここからは、さらに詳しく見てみよう。(ここから先は登録読者のみ)

 

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