テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2020年09月号

映画「はりぼて」に込められた後発局の忸怩たる思い

2020年10月16日 01:27 by sakaiosamu

富山の地上波ローカル局チューリップテレビ製作のドキュメンタリー映画「はりぼて」。8月末に見てすぐにMediaBorderで書いた。

映画「はりぼて」が暴いたのは、地方政治の裏側だけではない

あまりに気に入ったので富山に取材に行くことにした。そのお願いでやりとりしていたら、9月26日27日に東京で監督二人の舞台挨拶があるというので見に行った。お二人にご挨拶できるなら、メディア酔談を一緒に運営している相澤冬樹に引き合わせようと彼を誘った。当然だが、相澤も面白く見たようだ。

舞台挨拶では「なぜ君は総理大臣になれないのか」の大島新監督がゲストに招かれ、大島氏が監督二人に質問する形で進んだ。

二人の監督とは、キャスターの五百旗頭(いおきべ)幸夫氏と、記者の砂沢智史氏だ。映画の中にも頻繁に登場する彼らが事件を追い、最後のほうでは現場を離れる苦悩も描かれる。

この映画は政治家の不祥事をコメディとして描いているのが面白く笑えるのだが、ただ決して心から快活に笑えるわけではない。笑ううちにどこか哀しく切ない気持ちにもさせられる。もちろんそれは、あまりにも日本の政治の情けない実態を見せつけられるからだ。ただそれとは別に、作り手たちが何かモヤモヤした憤りのようなものを抱えていると感じ取ってしまうからでもあると思う。

舞台挨拶からそれが何なのか、少しわかったので書いておきたい。

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