テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2017年11月号

視聴率が変わり、視聴データが飛び交う時代。

2017年11月07日 14:48 by sakaiosamu

関東地区視聴率の基準が来年春から大きく変わる

この春から噂に聞いていた関東地区の視聴率の基準変更が、ほぼ決まったようだ。広告代理店とテレビ局が、スポンサー企業に業界団体を通じて”お願い”していたもので、この10月の会合でスポンサー側が了承したという。その前提で代理店と局側はシステム変更など準備をすでに進めており、来年4月より新しい基準で運用されることになりそうだ。(あくまで関東地区の話である点に注意されたい)

変わる内容は、まずこれまで「世帯視聴率」だったのを「個人視聴率の全体」に変える。さらに、リアルタイムの番組の視聴率に、CMのタイムシフト視聴率を7日後まで加えるという。CMの視聴率は番組を見た人の率ではなく、あくまでCMの時間にちゃんと視聴したのかを計った数値だ。

リアルタイムは番組視聴でタイムシフトはCM視聴というのはちぐはぐな印象だ。スポンサー企業としては、タイムシフト視聴はかなりCMが飛ばされるので番組視聴を示されてもお金を払いたくないのが本音だろう。何らか数値に加えるにしても、CM視聴に絞らないと到底納得できなかったはずだ。それでも、とくにドラマはリアルタイムの視聴率にかなり足されるはずで、ドラマの価値が今後高まりそうだ。

この変更はタイム枠の話で、スポットの取引にどう関係するか、まだ筆者も明らかではない。これも含めて業界内やスポンサー企業の中でも少しずつ説明が進むようだ。(追記:某業界誌の記事には“テレビスポットの取引に新しい指標が導入される”とあるので、筆者の勘違いらしい。だがスポットにどうタイムシフトを反映させるのか具体がわからない。追って詳報をお伝えしたい)

一方、世帯が個人になると何がどうなるかは不明だ。ただ、世帯より個人の方が全般に数値が下がると言われており、だいたい6割くらいと聞く。これが今後どう影響をもたらすのかはよくわからないのだが。

いずれにせよ、この変更で大きな変動が起こらないように工夫するそうで、4月の時点でどこかの局がただちに広告収入に影響が出ることはなさそうだ。とはいえ、長期的には何らかの変動が起きそうだ。それはいったいどのような変化だろう。

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