※この画像には諸々の問題がありますがお目こぼしいただければ幸いです
MediaBorder読者はとっくにご存知のことと思うが、昨日こんなリリースが出た。
TVerが大画面のテレビでも楽しめる!「TVerテレビアプリ」4/15公開予定!
TVerがついにテレビでも使えるようになるという内容だ。もっとも、4月15日になったらすべてのテレビで使えるようになる、ということではない。ブラビアなどAndroidTV搭載のスマートテレビ、およびFireTV上での話だ。筆者はFireTVを愛用しているので、小躍りして喜んだ。TVer登場以来、早くテレビで使えるようになって欲しいとずっと願っていたからだ。
TVerはPCとスマホ、タブレットには対応していた。筆者はiPadを自宅では始終いじっているので、TVerもよく使っていた・・・かというとそうではない。むしろほとんど使っていなかった。テレビ番組はテレビ画面で見たいからだ。だからTVer登場後も録画機を駆使して見たい番組を録画していた。
huluでは日本テレビのドラマやバラエティが一週間と言わず見逃し配信されている。そのため、日本テレビのドラマは録画しなくなった。昨年からはFODがFireTVに対応し、Paraviもスタートしたのでフジテレビ、TBS、テレビ東京のドラマも録画する必要がなくなった。
だがそれでも、見逃してしまう番組は多々あった。今は、放送後にネットで話題になることも多く、ああ録画しておけばよかったということがよくある。TVerがテレビにつながればその落胆がかなりなくなるだろう。ネットで話題になったのを知って、どれどれと番組を見ればいい。もちろんTVerで流していない番組もまだ多いが、ドラマとバラエティではかなりのカバー率。最近はローカルの番組も増えてきた。かなり便利になりそうだ。
そう、テレビは不便だった。先日、てれびのスキマこと戸部田誠氏に筆者が行なったインタビュー記事が「読みテレ」で公開された。この時も戸部田氏は「テレビはめちゃめちゃ不便」と指摘している。
→インタビュー:テレビを書くやつら【4】テレビっ子・戸部田誠さん(後編)〜テレビはめちゃめちゃ不便だと思う〜
この話からもテレビが進むべき道筋ははっきりしている。限定的なデバイスと時間、場所でしか見られなかったのを、すべて自由に変えるのだ。デジタルトランスフォーメーションはもはや進まざるをえない道なのだ。
それに合わせて広告収入が取れる体制を整えていく。そのためには視聴計測が追いつく必要があるが、ビデオリサーチは全国でデジタル視聴の把握もできる体制を整えると宣言している。先に視聴環境を変えて、計測できるようにする、という順番でいい。
TVerがテレビで見れるようになったら激変するのでは、と心配する向きもあるだろう。だが考えて欲しい。いまFireTVを使っている世帯はどれくらいあるか。AndroidTV搭載のブラビアはどれくらい売れたのか。そしてそれらを使うユーザーの中でTVerを日常的に利用する人はどれくらいいるか。どれもこれもゆっくり進むだろう。何よりテレビのリアルタイム視聴の大半を支える高齢層がTVerを自在に使いこなすには十数年かかるに違いない。慌てずコツコツ準備していけばいいのだ。
そうした今後の道筋をイメージしていくと、TVerについて考えてしまうことがある。TVerはもうTVでいいのではないのか。
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