MediaBorderでは、今年セミナー活動にも力を入れていく。第一弾として、SSK新社会システム研究所が主催するセミナーを企画し3月3日に開催した。60名もの参加者が集まり盛況となった。多くの申込をいただきSSK内の会場に入り切らなくなったため、急きょ会場が新橋ラーニングスクエアに変更された。
4名の素晴らしいパネリストにプレゼンテーションしてもらえ、非常に貴重な内容となった。そこでこの記事ではセミナーをレビューし、MediaBorderの読者の皆さんに少しでもその内容を感じとってもらえればと思う。もちろん、2時間半の濃密な内容は、とてもじゃないがそのままをひとつの記事で書き切れないが、エッセンスだけでもつかんでいただけるようにまとめたい。登壇したのは、以下の方々だ。
株式会社インテージ 研究員 田中宏昌氏
株式会社ビデオリサーチ Synapse編集部 青山隆一氏
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 上席研究員 加藤薫氏
株式会社電通 電通総研メディアイノベーション研究部 主任研究員 森下真理子氏
写真左から筆者、田中氏、加藤氏、森下氏、青山氏
セミナーの構成は、前半はパネリストによるショートプレゼン、後半はパネルディスカッションというもの。ショートプレゼンのタイトルは以下だ。
最初の”問題提起”は私から、そもそもこのセミナーを企画した意図を解説した。人びとの間でいま、”テレビ”の意味が変わってきている。例として、「テレビ見てます!」と言いながらスマートフォンを差し出す若者との会話にカルチャーショックを受けた話をした。これについては、AdverTimesで私が書いたこの記事にじっくり書いている。
→「テレビは見られているのかいないのか、よくわからなくなってきた件について」
そのうえで、上の記事でも使ったこの図を示した。
この図が示しているのは、テレビが”拡張している”姿だ。もはや、電波を通してテレビ受像機でリアルタイムで視聴する”放送”だけがテレビではないのではないか。スマートフォンに配信される番組もあれば、テレビ受像機に配信される番組もある。それらもすべて”テレビ”ととらえていいのではないか。そして、そうした経路もテレビ局がコントロールしてマネタイズすればいいのではないか。そんな問いかけをまずコーディネーターとして提示した。
これを受ける形で、4人のパネリストがプレゼンテーションを行った。(ここからは登録読者のみ)
読者コメント