テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2016年07月号

注目を集めるAbemaTV 〜 順調な成長の鍵はコミュニケーションにある?!〜

2016年07月20日 10:50 by sakaiosamu

先週末、7月16日発売の『週刊東洋経済』で、動画配信が特集されていた。表紙を飾る第一特集ではなく「特別レポート」の記事としてなので、そんなに大きな扱いではないが、8ページを割いた濃厚な内容だった。

ただ、取りあげたのはほとんどAbemaTV。その紹介に、概観的なパートと、C CHANNELについても添えた形。まあ読んでおくに越したことはないので気になるなら書店へ急ごう。

『週刊東洋経済』が動画配信を扱ったことは、AbemaTVが業界の外でも話題になってきた証だろう。MediaBorder的に注目したいのはこの点だ。昨年のNetflixに当たる存在が、今年はAbemaTVなのかもしれない。いまやそこまでAbemaTVが”キテる”ということだ。
 
一方、先週土曜日、やはり7月16日の朝刊に、AbemaTVの折り込みが入っていたのに気づいただろうか。日経新聞には残念ながら入ってなかったようだが、少なくとも朝日と読売にはついていたそうだ。表紙が新聞記事調にAbemaTVを説明したもので、中を開くと”番組表”だった。
 
 
「番組表を新聞折り込みの形で1000万世帯に配布する」ことはあらかじめサイバーエージェント自身が発表していた。そこには、AbemaTVが「習慣視聴のマスメディア」を目指していることが端的に示されている。気づいている人も多いと思うが、テレビの習慣視聴を支えたのが新聞のテレビ欄だ。毎朝ざっと新聞に目を通したあと、テレビ欄でその日の放送内容をチェックする。そうだ今晩はいよいよあのドラマの最終回だとか、たけしがメインの新しいバラエティ番組がはじまるようだな、などと確認するのだ。
 
ところがいま、人びとが新聞に目を通さなくなっている。AbemaTVはそこを”突いて”番組表を人びとに配布したのだろう。テレビ界はそこから学ぶべきものがあるのではないだろうか。

 新聞のテレビ欄についてはまた別の機会に書きたいが、とにかくいまAbemaTVは世間的にも注目を集めているし、自らも大きく打って出ている。それだけ好調でまだまだ伸びるということだろうが、その勢いはすさまじい。なぜAbemaTVは好調なのか。私なりに考えたことをここでまとめてみたい。

その鍵は、自らの情報発信にあると考えている。メディアそのものがすでに情報発信なのだが、それとは別に、という意味だ。具体的に解説してみよう。(ここから先は登録読者のみ)

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

令和のテレビは、令和のメディアになれるだろうか〜3:放送外収入の誤謬〜

2019年06月号

令和のテレビは、令和のメディアになれるだろうか〜2:穏やかさとやさしさ〜

2019年06月号

令和のテレビは令和のメディアになれるだろうか〜1:ネット融合〜

2019年05月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2019年06月号

メディアの世界では、令和の夏が早くも熱くなろうとしている。大きな転換点を迎...

2019年05月号

ついに来た令和の時代。平成から続くものにもリニューアルが求められそうだ。果...

2019年04月号

新しい元号が発表され、この国は新しい時代に突入する。メディアも、それに合わ...