テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2016年04月号

動画サービスには”スイッチ”が必要。最大のスイッチはテレビかもしれない〜LINE LIVE、AbemaTVに思うこと〜

2016年04月17日 10:53 by sakaiosamu

 AbemaTVトップページより

今週いよいよ、AbemaTVがスタートした。ネット広告代理店のサイバーエージェントがテレビ朝日との合弁で立ち上げる、インターネットTVを標榜するサービスだ。24チャンネルを24時間、無料で楽しめる。ネット上で”放送”同様に映像を送信し続けるのは画期的だと思う。普通なら映像配信事業をやるにしても、オンデマンド型にするだろう。それをあえて”放送”に近い感覚で、しかもテレビ朝日の全面的な協力でテレビ番組同様の作り方で行う。かなり注目を集めているようだ。

一方、2015年12月にスタートしたLINE LIVEも好調のまま継続している。3月には累積視聴者数が延べ1億人を超え、一部の人びとの生活に定着しつつあるようだ。もっともLINE LIVEはABemaTVのように何十チャンネルを24時間送り出しているわけではない。また配信するのはLINE自らのものは一部に過ぎず、公式アカウントを持つ企業などが主体だ。

こうした動画配信サービスが今後定着し、成長するか、鍵は”スイッチ”にあると私は考えている。

”スイッチ”とは私が勝手に名づけたのだが、スマートフォンでの慌ただしいコンテンツ消費と、動画を数十分から数時間じっくり見続ける、2方向のメディア接触の切り替え、という意味だ。スマホでソーシャルメディアをだらだら見て時折目についた記事を斜め読みしてまたソーシャルメディアに戻る。多くの人はそんな感覚でメディアやコンテンツと接触していると思う。そんな中にいきなり動画が、しかも尺の長そうなものが出てきたらどうするだろう。よほどのことがない限り、そのまま動画視聴に移行しないと思う。いいタイミングとか、どうしても見たいとか、強いモチベーションがないと動画を見てもらえない。

そこでこの稿では、動画配信に至る”スイッチ”を検証してみたい。これは動画に限らず、今後のコンテンツ接触を考える上でも重要な考察だと私は感じている。(ここから先は登録読者のみ)

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