テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2016年06月号

ネットとテレビが近づいている。ネットとリアルが近づいている。

2016年06月16日 10:22 by sakaiosamu
2016年06月16日 10:22 by sakaiosamu

今回は、いささか独断に満ちた論考記事をお届けする。

ふと気がつくと、テレビとネットの関係が変わってきているように思える。以前よりずっと距離が縮まっているのではないだろうか。そのうえ、非常に緊密に結びつき、影響しあっているような気がする。”気がする”という印象としか言えず、何らかのデータが現時点であるわけではないが、関係が変化しているのは間違いないと思う。

つい数年前まで、ネットとテレビはいまよりずっとはっきり分かれていたと思う。「ネット民」という言葉があるくらい、テレビを見ないだけでなく忌み嫌い、ネットのほうが自由でのびのびした言論空間だと考えている人びとがいたように見えていた。実際いたし、いまだってそういう人びとはいるにちがいないのだが、ネット上での多数派ではもはやなくなっているのだと思う。

つまり、それくらいネットを”普通の人”が使うようになっている、ということだろう。テレビを忌み嫌いもせず普通に見ている人たちが、これまた普通にネットも使うようになっている。スマートフォンを手に入れ、まずはLINEを使ってみて便利だと感じ、次に人づてで聞いてTwitterもやってみた。Facebookは・・・ちょっとわかんないし、要らない気がする。そんな人たちが当たり前のようにテレビとネットを活用しているのだ。

そこで思い出したことがある。私はずいぶん前から自分のブログで日々メディアの現状を書き連ねていた。2010年になって、より活発に書くようになった。ちょうどTwitterをはじめて数カ月で、ソーシャルメディアが何なのか分かってきた頃だ。

「ソーシャル化で変わろうとしていること」という記事を書いた。その中で、こんな図を 作って見せていた。


この図にはかなり解説が必要だ。(ここから先は登録読者のみ)

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