一般公開
私の拙い経験を振り返ると、テレビがデジタルに転換した際(所謂地デジ化)に新しいことを始めるのに失敗したのが痛恨だったと痛感します。
デジタルになっていろいろできるようになるからいろいろ新しいことをしましょうと系列の会議(当時は営業)で私が言いましたら、キー局の某氏に鬼のような形相で睨まれて、全部否定されました。理由ははっきり言わなかったけれど、「このままでうまく行っているんだから、妙なことをやって既存スポンサーを刺激するな」ということだったと思います。
2チャンネル放送を別売りしよう、1セグやデータ放送を使って新しいセールスをしよう、などと言ったら、「スポンサーに『ウチは番組を買っているのではない。6MHzの帯域を買っているんだ』と言われたらどうするんですか?」と言われたのもよく憶えています。
その後、ネットと繋がっていろんなことをしようとするたびに、会社の上層部からは「『テレビとインターネットの融合』と言うな。『テレビとインターネットの連携』と言え」と言われたのもよく憶えています。これ、ライブドアや楽天がキー局を買収しようとしたことの余波なんですよね。
もちろんキー局や会社の上層部が全員そんな後ろ向きの人たちだったわけではないでしょうが、ともかくこのときに乗り遅れたのがいまだに尾を引いているような気がしてなりません。
いや、すんません、昔話ばかりしている年寄のたわごとでした(笑)
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sakaiosamu
「スポンサーに『ウチは番組を買っているのではない。6MHzの帯域を買っているんだ』と言われたらどうするんですか?」
面白いですね。そんなこと絶対言わないと思いますけど。
昨日ある局の人と飲んだのですが、つい最近の出来事として聞いた話がすごく似てました。この期に及んで20年前と似たようなことを言うのが逆に興味深いです。