テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2021年05月号

テレビ東京とWOWOWの長期戦略から考える、これからのテレビ局の生き残り方

2021年05月21日 10:19 by sakaiosamu
2021年05月21日 10:19 by sakaiosamu

※画像はテレビ東京HDのWEBサイトをキャプチャーしたもの

前回の記事「キー局決算から読み取る、これからのテレビ局の生き残り方」では在京キー局の決算数値から「放送収入」にあたるものを取り出して表にし論考した。

濃厚な内容でまとまったTBSのVISION2023

今回の決算ではこうした単年度の数値とは別に、明確に長期的ビジョンを新たに打ち出した局があったことにも注目した。日本テレビは例年、しっかりした戦略を打ち出していたが、TBSが決算と同じタイミングで発表した「TBSグループVISION2030」もかなり濃厚な内容だった。

そもそもTBSは去年から、ロゴを変えたのをはじめ大きなブランディングを再構築していた。前のアンテナをつけた人のようなアイコンとセットのロゴは正直、広告屋から見て奇妙に映っていた。それを認識しやすくフラットなロゴに変更し、ホールディングスの名称を「東京放送ホールディングス」から「TBSホールディングス」に変えて「東京を超えろ。放送を超えろ。」とスローガンを打ち出していた。

前は中核会社はTBSテレビなのに持株会社は東京放送でわかりにくかった。そこから「東京」をとったのは、まさに「東京を超えたい」意志の明確化だ。さらにブランドプロミスとして「最高の"時"で、明日の世界をつくる」とのメッセージを打ち出した。議論を重ねた跡がくっきり見えるきれいな着地となっていた。

グループVISON2030もその流れにあると見て良さそうだ。ぜひじっくり目を通すといいと思う。私の感想としては、考え尽くしてよくできていると思うが、コンテンツ重視はよくわかるものの報道とネットワークはどうするのか見えてこない気がした。

ペライチのテレ東中計に見える決意

さてこの記事ではそんなTBSの優等生的な長期ビジョンとは別のものを紹介したい。テレビ東京の中期経営計画だ。これが面白い。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

テレビはネットの補完になった〜考察:日本の広告費2021〜

2022年02月号

放送ネットワークは誰のためのものか

2022年02月号

在阪局の放送収入から、放送業界のホントの状況が見えてきた

2021年12月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2022年08月号

酷暑の陽射しが人々を焼き焦がさんばかりに照りつける。メディアにとっても厳しい夏…

2022年07月号

4月以来、ゴールデンタイムの視聴率が急減しているという。メディアに立ち込める暗…

2022年06月号

梅雨の晴れ間のように、コロナ禍も少し落ち着いたように見える。だが終了したネット…