テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2021年04月号

著作権法改正で同時配信の手続きは本当に楽になるのか〜塚本幹夫氏寄稿〜

2021年04月01日 12:19 by sakaiosamu

Introduction
3月初め、著作権法の改正が閣議で決定され、ネット登録者数の権利処理が簡略化されると報じられた。だが実際のところどれくらい手続きが楽になるのか?その後の動きも踏まえて、この領域に詳しい元フジテレビの塚本幹夫氏に解説してもらった。

書き手:株式会社ワイズ・メディア 取締役メディアストラテジスト・塚本幹夫

この原稿を書いている最中にびっくりするようなニュースが入ってきた。文化庁の岸本著作権課長が4月1日付けで人事異動したというのだ。異動先が文科省大臣官房付というのも気になる。この日は文化庁だけで課長級6人が異動ということで、都倉俊一長官就任に合わせてなのかどうかわからないが、著作権法の改正案がようやく閣議決定され、4月末には国会審議にかかることになった矢先の人事だ。2年越しでようやく結着する直前。しかも中身をよく調べると、法律が変わったからといって手放しで喜べるわけではなく、運用をめぐって年末から年明けとされる施行の時期までに茨の道が続くらしい。文科省は一体何を考えているのか。

さて、その著作権法改正だが、主旨は昨年12月の報告書からさほど変わっていないので、昨年末メディアボーダーに書いた拙稿を読み返して欲しい。
https://mediaborder.publishers.fm/article/23412/ 

大前提として、今回の適用を受けるのは無料の放送事業者が、自ら、もしくは自らが主体となってプラットフォーム上で行う放送番組の配信に限っている。

※出展:文部科学省ホームページ「著作権法の一部を改正する法律案(概要)」

その上で今回の著作権法改正のポイントは、文化庁の資料にある課題の1から4(上の図)を解決するということだ。

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