テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2020年02月号

2019年度3Q決算から見えるテレビ局経営の大きな危機

2020年02月07日 17:05 by sakaiosamu
2020年02月07日 17:05 by sakaiosamu

今年度第三四半期のキー局の決算が出揃った。今テレビ局はスポットが急減しており、その実態が気になるところだ。だがキー局はそれぞれホールディングス制になり大きな企業グループとして決算を発表するので、その全体の数字からテレビ放送事業の中身が掴みにくい。

そこで決算資料から放送収入の部分だけを引っ張り出して5局の数字を並べたのが上の表だ。一目でわかる通り、全局でマイナスの数値しかない。ただ細かく見ていくと傾向が大まかにわかってくる。

まず日本テレビとテレビ朝日のスポット減少額が大きい。日本テレビで79億、テレビ朝日で64億もダウンしている。由々しき事態だと言えるだろう。この2社が全体の数字も大きいので、スポットからスポンサー企業が撤退する際、大きな影響を受けたのだと思われる。

TBSのスポット減が意外に軽微だ。これはTBSの売上金額が日テレやテレ朝より小さいからなのか、あるいはスポンサー企業がTBSのスポットは減らしたくないと思ったからなのか、気になるところだ。

またテレビ東京のスポット減少が大きいのも意外だ。放送収入全体は他の4局より一回り小さいので、11%もの減少は大きいのではないだろうか。

とにかく、こうしてまとめて見るとあらためて、テレビ局の厳しい現状がよくわかる。聞くところではローカル局の中には赤字になるところが出てくるらしい。大きな見直しが必要なのは言うまでもないだろう。

さて決算資料を見ていたら、面白い点がいくつかあったので紹介しよう。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

テレビはネットの補完になった〜考察:日本の広告費2021〜

2022年02月号

放送ネットワークは誰のためのものか

2022年02月号

在阪局の放送収入から、放送業界のホントの状況が見えてきた

2021年12月号

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2022年08月号

酷暑の陽射しが人々を焼き焦がさんばかりに照りつける。メディアにとっても厳しい夏…

2022年07月号

4月以来、ゴールデンタイムの視聴率が急減しているという。メディアに立ち込める暗…

2022年06月号

梅雨の晴れ間のように、コロナ禍も少し落ち着いたように見える。だが終了したネット…