8月24日から25日にかけて、日本テレビ系列で「24時間テレビ」が放送された。一時期はネットで何かと批判の声も飛び交ったが、もはやそんな声もおさまり盤石の安定感で夏の風物詩に溶け込んだ感がある。今年は「ミトちゃん」こと水卜アナが当日発表された4人目のランナーとなり、やや太めの女性タレントたちが歯を食いしばって頑張って走る姿が視聴者の心を奪った。
我が家でも24時間丸々ではないが、いつもの視聴習慣から外れてかなりこの番組を見ていた。他に見たいものがない時間はこれを見ていたと言っていい。ただ、見ていたというよりついていたといった方が正しいだろう。それは興味がなかったわけではなく、つけておいて「そう言えばあれどうなった?」と確認する見方だ。マラソンもだが、「10人パター」とか「錦江湾遠泳」とか、気になるパートがいろいろあって惹きつけられた。
私より、妻の方がずっと気にしていて時々チャンネルを変えようとすると「見てるの!」と止められたり、買い物から戻ると「10人パター成功したの?」と聞いたりする。視聴者の興味をうまくつなぎ留めてるなあと感心した。
毎年「24時間テレビ」が高視聴率であるのをあまり気にしてこなかったが、今回はそうか、と気づいたことがある。「24時間テレビ」はイマなのだ。
テレビはイマでなければならない。テレビが強さを発揮するのはイマであるときだ。同じことは吉本興業の騒動で「ワイドナショー」が急きょ生放送をやったときにも感じた。収録した番組をわざわざ諦めてしまい、松本人志を中心に生放送でしゃべった。豪華ゲストもなく、真っ白い何もないスタジオでただ喋るだけの番組が、いつもより高視聴率をとった。それが「イマ」だったからだ。
メディアはそもそもイマなので、テレビがイマを伝えていると最大の強みを発揮する。もう少し解説しよう。
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