テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2018年02月号

「日本の広告費2017」から読みとれるのは、テレビがいよいよネット広告市場に乗り出すべきだということだ

2018年02月26日 11:24 by sakaiosamu

電通から「日本の広告費2017」が発表された。「2016年→2017年」の変化を見ると、テレビ広告費が1兆8,178億円で1.1%減、新聞広告費が5,147億円で5.3%減、インターネット広告費が1兆5,094億円で15.2%増となっている。(電通のカテゴリーではテレビ広告費=地上波に衛星メディア広告費=BS・CSを合わせたテレビメディア広告費というのもあるがここでは地上波に絞って話を進める)

これをグラフにするとこうなる。電通の公式データでわかる1985年から直近の数値までを折れ線グラフにしたものだ。

これを見ると今回発表された2017年のデータは、2009年のリーマンショック以降続いてきた傾向の延長線上そのままだとわかる。新聞広告がダダ下がりインターネット広告が急上昇し、テレビ広告は微増微減を繰り返している。とりたてて解説することもあまりなさそうだ。

だが、これを去年のグラフと見比べると、どうだろう。

何か感じるところはないだろうか。パッと見比べてはっきりわかるのは、テレビとネットの差がぐっと縮まったことだ。2016年のグラフでは、テレビとネットの差はまだそこそこあるように見える。ところが2017年のグラフを見ると、その差がほんのわずかに思えてくる。テレビ広告費がネット広告費に抜かれるのは、次の年(つまり2018年)ということはなくても、2019年なんじゃないかと危惧したくなる。

実際、去年「日本の広告費2016」が発表された時、筆者もいろいろシミュレーションしたが、どう増減率を設定しても2020年に抜かれると出た。この方面の識者のみなさんもほとんど「2020年」を可能性として言及していた。それが早まる可能性が出てきた。去年は2020年と予測されたことが、一年早く起こるかもしれなくなったのだ。

つまり今回のデータから、時計が早回しをはじめた、と言えるのではないか。だったらどうすべきなのだろう?

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