テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2017年07月号 vol.26

VODは日本で定着したのか?〜日経エンタ!DAYSカンファレンスより〜

2017年07月10日 16:31 by sakaiosamu

去る7月6日、日経BP社主催の「エンタ!DAYS」が日経エンタテイメント20周年特別企画として開催された。「ももいろクローバーZ 試練の七番勝負!」という華やかなイベントの裏でビジネスカンファレンスも3部にわたって進行。その第2部の「本格始動する動画配信ビジネス」を聴講したので簡単にレポートしたい。

 

登壇者は以下の5名。それぞれ、動画配信サービスの業務執行の責任者だ。

  • 長澤一史氏(HJホールディングス 取締役 コンテンツチーフオフィサー)
  • 笹岡敦氏(エイベックス通信放送 コンテンツプロデュースグループ ゼネラルマネージャー)
  • 半田英智氏(GYAO 取締役 営業本部 編成・マーケティング本部 コンテンツビジネス本部担当 兼 編成・マーケティング本部長)
  • 水野重理氏(Perform Investment Japan DAZNコンテンツ制作本部長)
  • 堤 天心氏(U-NEXT 取締役 NEXT事業本部長)

肩書きでわかりにくい方について補足すると、長澤氏はhulu、笹岡氏はdTVを代表しての登壇だ。

セッションの前半は、それぞれのサービスの現状を個々にプレゼンテーションする時間だった。ひと通り情報を把握しているつもりでいた私だったが、あらためてまとめて聴講すると、動画配信サービスがすでに順調に軌道に乗っていることが感じられた。昨年スタートしたDAZNも、すでに数十万規模のユーザーが獲得できていると言われるが、プレゼンテーションの自信を持った話しぶりに順調さが表れていたように思う。

VOD配信市場について、もはや淘汰がはじまったのだとの論調の記事をこの春あたりに読んだが、それは的外れだと言わざるをえない。何しろ、まだまだ成長が見込める市場なのだ。鈍化したから淘汰に入った、という見方は根拠がなさすぎだろう。

今後テレビの買い替えが進むとおのずからスマートテレビが普及してしまうし、それらにはここに並んだ方々のサービスはインストール済みになるだろう。伸びないはずがない市場なのだ。あるとしたら、成長を見越しての合従連衡だが、まだまだその気配ではない。それどころではない、というのが各サービスの現場の実感ではないだろうか。

セッションの後半では、5名がパネリストとして並びディスカッションに入った。モデレーターが投げかける質問にそれぞれが回答していく形式。その中で面白かったところを紹介しよう(ここから先は登録読者のみ)

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