huluがサービスをリニューアルすることは前に記事にしたが、昨日、5月17日がその当日だった。まだ1日しか経ってないが、リニューアルについて一人のユーザーとして感じたこと、体験したことをここに書き留めておきたい。印象としては、マルチデバイス時代の映像サービスとはこんなに大変なものなのだ、ということだ。
まず知っておいてもらいたいのが、私とhuluの関わりだ。アメリカでhuluがサービスを始めた2008年当時、日本にはまだVODサービスがほとんどない状況だった。映画やドラマを見まくって生きてきた私にとっては、日本にもぜひ来て欲しいと思っていた。それが2011年に定額制VODサービス(当時はSVODの呼び方は一般的ではなかった)として日本に上陸した時、私は狂喜してさっそくサインインしたものだ。
その一年前、テレビ用のSTBとしてAppleTVが日本で購入できるようになった。これも大喜びして真っ先に入手した。この辺りの興奮は、個人ブログで書いているのでさらりと読むと感覚が伝わると思う。
→「Huluで映画とドラマ見放題!VOD市場の破壊というか創造というか・・・」(2011年9月2日)
→「テレビに未来がやって来た!〜AppleTV即買い記〜」(2010年11月12日)
当初はPCで見るしかなかったが、すぐにテレビ向けのデバイスにも対応し、いつでもどこでも楽しめるようになった。AppleTVにも確か2012年あたりには視聴できるようになったと思う。
当時の我が家でのhuluの様子も、ブログにあったので読むと面白い。特に娘が使いこなすようになった。
→「ゴールデンタイムは失われるのか〜うちのテレビを占領するHulu〜」(2012年9月19日)
これが2012年。その後、2015年にはNetflixが上陸し、dビデオはdTVに名を変え、どちらもAppleTVで見られるようになる。アマゾンがプライムビデオをスタートさせFireTVを発売して追随した。それらは全部我が家で視聴できる。つまりhuluがもたらしたVOD文化が我が家ではさらに多様なサービスとともに定着したのだ。
そして娘は、すっかり映画好きに成長しこの春から大学に通い始めた。文学部で映画の感想を書く授業を受け、映画サークルに入り、映画館でバイトを始めてしまった。huluを通じて古今東西の映画に接し、キューブリックだのジャン・ピエール・ジュネだのが好きだと言っている。「ウェス・アンダーソンくんの新作まだなの?」などと言う。
私の娘はhuluで映画を学んだのだ。
私自身も楽しんだし、娘を映画好きに育ててくれたhuluには本当に感謝している。だがしかし、昨日のリニューアルには本当にがっかりした。好きだからこその残念な気持ちだと理解してもらった上で、ここから先を読んでもらいたい。(ここから先は登録読者のみ)
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