DVDレンタル第二位の株式会社ゲオは、エイベックス・デジタル株式会社と提携してSVOD事業に参入すると昨年秋に表明していたが、いよいよこの2月22日からサービスを開始すると発表した。
ゲオチャンネルは、DVDレンタルで全国1,200店舗・会員数1,600万人の規模を持つゲオが表の顔となる。サービス名称にその考え方が明確に示されている。
一方、エイベックス・デジタルはNTTドコモと提携して展開しているdTVの映像配信プラットフォームの”中身”を運営してきた。ゲオチャンネルでも作品の調達やサービスのUIなどを担当する。
ゲオが培ってきた映像レンタル会員とのきずなと、エイベックス・デジタルの映像配信サービス運営の実績が結びつくことで、SVOD界の強力なプレイヤーになる可能性は十分にある。昨年Netflixの日本上陸を皮切りにいきなりレッドオーシャン化した日本のSVOD市場だが、実際の利用者はまだ数%で各サービスの認知度も高くはない。”映像にお金を払う”ことを日常的に行ってきたレンタルユーザーは、SVOD事業者が開拓すべき”金鉱”だと言える。それをあらかじめ持ってはじまるゲオチャンネルは、急成長が期待できそうだ。Netflixの成長も、最初の顧客として自らの郵送レンタル事業の会員がいたことは大きいだろう。似たことを、ゲオチャンネルは日本で巻き起こすのかもしれない。
さらに筆者が仕入れた情報では、他にも新たな参入者や、サービスの再編なども今年起こりそうだ。SVOD市場は昨年業界内で話題になった割には、その普及度があまり伸びていないように思える。話題も年が明けてから沈静化したように見えていたが、実はこれから”第二幕”がはじまりそうだ。Media Borderでは今後もこの領域から目を離さず追っていこうと思う。
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