テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2015年11月号

テレビの未来につながる9つのパネルディスカッションに期待!〜InterBEE Connected 11月18日〜20日、幕張にて開催!〜

2015年11月05日 08:45 by sakaiosamu
2015年11月05日 08:45 by sakaiosamu

今月18日〜20日、幕張メッセで開催されるInterBEE。放送機器展として長年開催されているが、去年からその中にInterBEE Connectedという特設企画が展開されているのはご存知だろうか。好評につき今年も継続することになったこの企画は、Connectedの名称の通り、放送がネットと接続し、さらには新しいビジネスとも繋がっていくことを意識したものだ。

放送局向けの配信システムなど、テレビとネットがつながる際に必要となるテクノロジーやサービスを持つ事業者がブースで展示。それぞれの最新のデモや解説を見聞きできる。

そして会場内には100名程度が座れるセミナースペースも設置され、1日3コマ、全9コマのパネルディスカッションが開催される。テレビとネットを横断するテーマの数々で、本誌Media Border読者諸氏なら間違いなく興味を持つ内容だ。実は筆者は、その企画をお手伝いするアドバイザリーボードのメンバーを今年仰せつかった。ここでは、その9つのセッションをざっとご紹介しよう。

11月18日 
10:30-12:00 「視聴スタイルの変化とビジネスチャンス」
いわゆるセカンドスクリーン視聴など、テレビの見方は多様化している。それを前提に、放送に新しい視聴スタイルを付加し、ビジネス的な価値をもふくらませる試みを紹介する。朝日放送・岸本拓磨氏からは「バーチャル高校野球」、TBSテレビ・安江圭からは「TBSぶぶたすアプリ」、日本テレビ・谷生俊治氏からは「金曜ロードSHOW!」、それぞれの事例をお話しいただく。モデレータは角川アスキー総研・遠藤諭氏。先日記事でも紹介した「テレビができること」の視点を織り交ぜて進行していただけるだろう。

 

13:00-15:00「映像表現としての4Kの可能性と課題〜地域のテレビ制作者たちの取り組みに学ぶ」
4Kの制作実例は、実は地方局に多く取り組みがある。ここでは、北海道テレビ・濱中貴満氏、石川テレビ・木下敦子氏、須高ケーブルテレビ・丸山康照氏、株式会社イマジンCR・堀川健二氏、NTTぷらら・佐藤久道氏、スカパーJSAT・軽部岳大氏が一堂に会し、次世代放送推進フォーラム・元橋圭哉氏の進行でそれぞれの事例をお話しいただく。4Kの貴重な実例を聴講できる格好の機会となるだろう。

15:30-17:30「キー局の動画配信(オンデマンド)」
江口靖二氏をモデレータに、在京キー局各局から、それぞれの動画配信事業についてその状況や今後の戦略などをお話しいただく。電通総研・奥律哉氏に俯瞰的に概観を解説してもらった上で、日本テレビ・太田正仁氏、テレビ朝日・大場洋士氏、TBSテレビ・高澤宏昌氏、フジテレビ・下川猛氏、テレビ東京・蜷川新治郎氏に勢ぞろいしていただく。白熱した議論が期待できそうだ。

11月19日
10:30-12:00「米国放送界最新事情:大手TVネットワークのOTT戦略とその波紋」

在米ITジャーナリスト・小池良次氏をお招きし、CBS All AccessやHBO GOなど米国のテレビ局がはじめたOTTの動向を話していただく。聞き手は、江口靖二氏。小池氏一人のお話しをじっくり聞くことで、米国の最新事情がビビッドに伝わるだろう。

13:00-15:00「放送同時再送信への取り組み」
今年、NHKが取り組んでいる放送同時再送信の試験運用は放送界のもっともホットなトピックだ。NHK・近藤宏氏にその最新の状況をお聞きし、フジテレビNEXTでも同時再送信に取り組む手塚久氏、エムキャスアプリでこの夏から再送信を運用している東京MXTV・前嶋宏氏にも加わってもらう。モデレータはフジテレビ・塚本幹夫氏。

15:30-17:00「放送通信連携で新境地を拓くローカル放送局の取り組み」
放送と通信の連携は、いまや全放送局のテーマ。ここでは、ローカル局でそれぞれ新たな試みに挑戦している4局の方にその事例を披露していただく。九州朝日放送・香月和宏氏、熊本放送・田尻浩章氏、テレビ新広島・香川正二郎氏、広島テレビ・益村泉月珠氏が登壇し、次世代メディア研究所・鈴木祐司氏が進行役を務める。

11月20日
10:30-12:00「ケーブルプラットフォーム(コンテンツ関連)について」

日本ケーブルテレビ連盟の協力により、4Kなどのコンテンツに関する新たな展開を紹介するセッション。同連盟のコンテンツ特別委員長であり須高ケーブルテレビ・社長でもある丸山康照氏をモデレータに、日本ケーブルテレビ連盟・山田協氏、ジュピターテレコム・久保田精一氏、東京ケーブルネットワーク・瀬間健司氏にお話しいただく。

13:00-15:00「多様な視聴計測から見えるテレビの新しい価値」
テレビのネット配信やデバイスの多様化で番組の視聴形態は多様に変化している。その計測もそれに伴い新しい手法が開発され、テレビとネットの一貫した分析も生まれつつある。ここではその最前線を、インテージ・長崎貴裕氏、ニールセンジャパン・福徳俊弘氏、ビデオリサーチ・尾関光司氏に一堂に会してもらい、お話しいただく。モデレータは筆者である境治が務める。今後、重要な課題となりそうな視聴計測の熱い話をお三方から引き出せるよう頑張りたい。

15:30-17:00「スポンサー企業が語る新たなテレビ広告手法」
テレビを広告メディアとして見る時、まだまだ新しい手法やとらえ方があるはずだ。このセッションでは、NTTドコモ・深田大介氏、Sansan・日比谷尚武氏、ライフネット生命保険・肥田康宏氏からテレビ広告の新鮮なお話をうかがう。モデレータは、月刊誌「宣伝会議」編集長・谷口優氏にお願いした。

 

各セッションの概要を読んでもらうだけでも、ひとつひとつが貴重な内容であることはおわかりいただけることだろう。これが、InterBEEの入場手続きだけで聴講できるとは、企画に関わった身内として言うのもおこがましいが、素晴らしいことではないだろうか。

 

InterBEEは、まだいまなら事前登録するだけで入場可能なはずだ。もしわからないことなどあれば、筆者にお尋ねいただけばお答えするし、主催者である日本エレクトロニクスショー協会につなぐこともできる。お問い合わせは遠慮なくお申し出を。→sakai@oszero.jp

 

筆者は3日間、会場にはりつく予定なので、来場する方は幕張でお会いできれば!

 

 

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