地域のためだからこそ、番組づくりも楽しむ「イブアイしずおか」
多くのローカル局は、夕方の時間帯に地域向けの番組を自社制作で放送している。SBS静岡放送も「イブアイしずおか」という番組を、16:45〜17:50の「エンタ」、18:15〜18:57の「NEWS」の二つに分けて月曜から金曜まで送り届けている。
キャッチフレーズは「しずおか愛」。地域のために徹した番組づくりに、日々スタッフが情熱を燃やしている。と言っても、鬼気迫るムードではなく、むしろのびのび楽しんで制作しているように見えた。リハーサルを見学させてもらったが、小さなスタジオをうまく使って、少人数でやりくりしている。
メインパーソナリティは、小沼みのりアナウンサー。愛称「みのりん」の、親しみやすいキャラクターの彼女を、内山絵里加アナと気象予報士の比連崎実氏がサポートして進行する。
同じスタジオに、気になるセットがあった。なぜか、昭和のスナック風だ。
「アタックみのり」という、PRコーナーのためのセットだそうだ。企業がプッシュしたい商品などをプレゼンテーションするコーナーなのだが、ただ商品をお勧めするより、スナックのムードで話してもらった方が楽しく受け止めてもらえるのでは、という発想だそうだ。実際、来てくれた人はけっこう面白がってくれ、去年ゲストで来た脚本家・倉本聰氏も気に入ってサインを残してくれたという。
聞けば聞くほど番組づくりを大いに楽しんでいる彼らだが、他局との視聴率争いはなかなか熾烈だという。トップの時期が続いたかと思うと、他局に抜かれる。もう一度返り咲くために新たなコーナーが必要。そこで目をつけたのが、歌姫・朝倉さや。彼女はなんと、山形出身の民謡歌手だ。
彼女をフィーチャーした「ひとり観光協会」というコーナーが人気となった。(ここから先は登録読者のみ)
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