テレビとネットの横断業界誌 Media Border

2016年10月号

視聴率調査が変わり、テレビの価値は拡張するのか?(3)タイムシフト視聴率でテレビはこう変わる

2016年10月18日 09:06 by sakaiosamu
2016年10月18日 09:06 by sakaiosamu

 ※フジテレビ「新・週刊フジテレビ批評」10月8日放送「視聴率が変わる!?テレビはどうなる?」より

ビデオリサーチ社が新しい視聴率調査をはじめた今月。最大のポイントはタイムシフト視聴の計測だが、それは具体的にどんな変化をもたらすのだろう。などと考えているうちに早くもその、タイムシフト視聴率と総合視聴率のデータが伝わってきた。

「べっぴんさん」初回"総合視聴率”は27%、ビデオリサーチ社が新調査開始」(10月12日:スポニチアネックス)

10月からはじまったNHK朝ドラ「べっぴんさん」初回放送が、リアルタイム視聴率:21.6%、タイムシフト視聴率:7.1%、総合視聴率:27.0%だった、という記事だ。(リアルタイムで見た世帯がタイムシフトでも見ることがあるので、その重複は引くのでこの数字になっている)

ビデオリサーチ・石松氏も説明してくれたのだが、タイムシフト視聴の測定は放送後7日までで、それを集計してだいたい9日後には総合視聴率を出すそうだ。まさに、10月3日放送開始の「べっぴんさん」初回の総合視聴率が、9日後の12日に伝わってきたわけだ。

それにしても、はじまったばかりの「総合視聴率」がこんなに早く、一般の視聴者の目にも留まる形で伝わってくるとはと驚いた。ただいまのところ、民放の番組の総合視聴率はニュースなどに出てきていないようだ。

この「総合視聴率」は世の中にどのような影響を及ぼすだろう。ちょっと想像してみよう。(ここから先は登録読者のみ)

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